2024-09-04
玄関アプローチと手摺り
ひたちなか市のK様から玄関前の階段が滑って危ないという事、手摺りを設置してほしい、というご相談がありました。玄関前のアプローチはタイルの下地のモルタルが劣化して所々空洞化していることが分かりました。また、雨が降ると滑るので滑らないものに改修したい、というものでした。
ご高齢のK様にとって日常の安全は大切です。階段の段差の改善やスロープ設置というやり方も考えられますが、奥様の大切にしている植栽スペースは残したいというスペース上の問題とご予算もあって、現状のスペースと階段を使用してタイルの下地補修とタイルを安全なものに貼り換える事と手摺りを設置する事で計画することになりました。
手摺の設置にあたっては使用する人が使いやすいかどうか充分計画することが必要です。そのために、どこを通るか(導線)と手摺りの高さ、壁からの距離などを角材などを使用して実際に試していただきます。通常は高さが800㎜とか850㎜など50㎜刻みで指定しますが、実際に試してみて820㎜で丁度よいことが分かりました。
古いタイルを撤去して下地を加工します。モルタルではなく砂が詰めてあり空洞になってしまった箇所が相当ありました。撤去後、雨天時に雨水が溜まらないように不陸調整(凸凹しないように加工すること)を行います。
新しいタイルを張り付けている所です。このタイルは滑り止め加工タイルで、雨で濡れて表面がツルツルになることがないので安全性が高いと思います。
写真は目地を入れて完成したものです。タイルの角で足が引っかからないように配慮しました。手摺を使用する際に邪魔になる郵便ポストは壁面に移動しました。限られた中で導線と高さを考慮した手摺りの設置と、滑り止め加工タイルの施工で安全性が高まり使いやすい玄関アプローチになりました。
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