有限会社 小川電機
茨城県ひたちなか市のでんき屋さん
2023-06-03

蓄電池② ニチコン リーズナブルな蓄電システム 

ひたちなか市にお住いのN様から、FIT終了後は太陽光発電の電力は安く売電されるまま放置していましたが最近の電気料金値上げを考慮して勿体ないと考え、蓄電システムについてご相談をいただきました。

N様は非常用電源としては特に重視せず、太陽光発電で発電した電力を無駄に垂れ流すことなく自家使用してみたい、というお考えなので蓄電システムは特定負荷対応で低価格また大容量のニチコンESS-U2M1(11.1kWh)をお勧めしました。

蓄電システムには全負荷対応モデルと特定負荷対応モデルの分類があり、全負荷対応は停電時全ての電源(100/200v)が使用できる、特定負荷は接続した1回路(100v)が使用できる、という違いがあります。

低価格で大容量また信頼性のあるニチコン製であること、非常用としての利便性はある程度割引くならば ESS-U2M1(11.1kWh) が良い選択だと思います。

N様の太陽光発電システムは4Kwhの出力なのにパワーコンディショナー(パワコン)がなぜか2台設置されていました。当初ハイブリット蓄電システムも検討されましたが高額であることと、パワコンはいずれ片方でも故障したときは1台にまとめることも可能であること、現時点で稼働しているならば余計な資金を掛けることは無駄になることをご理解いただきました。

太陽光発電、蓄電システムなど高額で長期に渡って運用する電気設備は初期投資のほかに故障のリスクや入換え、また設備導入のお考えなどを考慮して検討する必要があります。

蓄電システム工事については事前の現地調査が大切です。どこに設置するか、配線の取り回しはどのようなルートで行うか、屋内設備(リモコンや分電盤)の設置個所、基礎の設置、工程などをお客様に説明してご理解いただく必要があります。

写真は蓄電システム用の分電盤です。住宅の分電盤、蓄電池本体、両方からの配線ルートが確保できる必要があります。

写真は住宅用の分電盤(右)と太陽光発電の分電盤(左)です。この場所はスペースがないため、 蓄電システム用の分電盤 を設置するスペースは別な箇所に確保しなくてはなりません。

蓄電システムのリモコンを設定している様子です。基本的な設定として経済モードとグリーンモードがあり経済モードは売電優先、グリーンモードは自家消費優先です。FITが終了している場合はグリーンモードとなります。経済モードにすると太陽光発電の電力は蓄電されず全て売電されてしまいます。

あとは充電、放電の時間設定を1分刻みで任意に行うことが出来ます。お客様のお考えが反映される設定となるわけですが、深夜電力を充電するのかどうか、太陽光発電の充電時間設定をどうするのか、非常用としてどの程度の容量を確保しておくのか、を検討することになります。

N様は明確なお考えをお持ちなので、上記の設定をご説明してご自分で調整して様子を見ることになりました。蓄電システムを導入される場合ここは大切なので運用に当たりご理解いただくことが大切です。

今回のニチコンESS-U2M1(11.1kWh) は本体、基礎工事、設置配線工事、消費税すべて含めて158万円でした。

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